いろんな写真家が撮る写真をみていると、どうやって撮っているんだろう?と思うものをよく見かけます。
最近特に気になっていたのが「雰囲気」でして。
そこでホワイトバランスなど色々試行錯誤して気づいた事がありましたので、ご紹介したいと思います。
最初にお断り
最初にお断りしておきますが。
私は基本写真については我流でやっておりまして、プロの方からなんらレクチャーを受けているわけではございません。
趣味でやっているだけなので、知っている方からすれば「何をいまさら」「何いってんの?」「それは違う」という内容かもしれません(汗。
どちらかというと私のように写真に興味があり、素人ながらあれこれ模索している人向けの内容かな、と思っておりますので、詳しい方は温かい気持ちでご覧ください(笑)
それに、これを書くそもそもの動機が、自分が身につけた事を忘れないように、という備忘録でもありますので・・と言い訳しておきます(^_^;
カーテンの写真
本題にはいります。
冒頭の写真ですが。
窓を少し開けてお部屋に風が来るようにしていました。
この日は春らしく暖かくなり、風が気持ちよかったので、その雰囲気もあわせて写真におさめたいな、と思い撮った一枚です。
ホワイトバランスのお話
ここでホワイトバランスの話になるのですが。
色温度というものがあり、現像時に色温度を3400K(ケルビン)としました。
基準は5000K~6000Kほどで、これより数字が小さいと青く、これより数字が大きいと赤く写ります。
論より証拠。
以下現像時に色温度を変化させたものを載せます。
3400K
5000K(ホワイトバランスオート)
7100K
5000K近辺がホワイトバランスオートで撮ったものです。
色温度が逆なのでは?
ここで、化学に詳しい人は「あれ?」と思われるかもしれません。
正確には、色温度 – wikipediaにもあります通り、色温度は、赤は低く、青は高いです。
上の説明と逆ですね。
そういった人はこう理解して下さい。
ここでいうホワイトバランス調整(色温度調整)で指定する色温度は、写真を撮るときの光源の色だと。
色温度で指定された光源を補正するための基準となる温度を指定するのだ、と。
例えば夕方だと2000Kが光源ですが。このままだと全て赤く写ってしまうので、カメラの方で青を強くだして本来の色に近づけよう、という事をしているわけです。
どちらの写真が合うか?
写真の話に戻しますが。
3400Kの方がクールな感じがして、風の気持ちよさというのが私の中ではそれなりに表現できたかな、と思っております。
5000Kは撮ったまんまでして、どちらかと現実に近い色ですが、だからといってこれが良く思えるか、というと、正直思いません。
全体的にもメリハリがなく、ただ写っているだけ、という印象を与えてしまいます。
7100Kになると、赤っぽく(垢っぽく)なり、汚れ感など悪い印象を与えてしまうかと思います。
窓の外もうすぼんやりして、雨や黄砂が舞っているような、そんな雰囲気に私は思えます。
※ちなみにこの日の外は薄曇りです
猫の写真
もう一つサンプルを。
5000K(ホワイトバランスオート)
3300K
どちらの写真が合うか?
一般的には上の5000Kの方が温かみがあってよいかな、と思われるのではないでしょうか?
特に生き物が入っている場合に色温度を下げて青を出してしまうと、暗い冷たい感じになります。
猫が死んでいるような(もしくは死んだ猫を思い出させるような暗い感じ)になるのではないでしょうか?
でも、正解は無いかと思います。
では、どの色が正確なの?
表現として考えたら正解は無いかもしれませんが。
でも、どの色が正確なのか?と思われる人ももしかしたらいるかもしれません。
私の中では、どの写真も正確な色は出せていないと思っております。
カメラやイメージセンサー、現像、写真を映すデバイスなど、色再現についての問題。
さらには、人によって色のとらえ方が違う、という問題があると思います。
もちろん、色管理のしっかりしたデバイスを使って、現像だけでも色をあわせる事である程度解決できることではあります。
たとえばこういったデバイスです。
(参考)amazon – EIZO ColorEdge 23型カラーマネジメント液晶モニター ColorNavigator/EX2付属モデル
でも、見る人がこういった環境で見ているとは限らないので悩みは尽きません。
なので、ここは考えてもしょうがないです。
どのように写真を表現したいのか
これが重要だと私は思います。
というか、こういうことに最近気が付いてきた、というのが今回一番言いたかった事なのです。
そのための表現方法の一手段として、ホワイトバランスを積極的に使おう、というのが今回の主旨なのです。
写真というものが正確なものではない以上、好きにしてよいんじゃないかと思うのです。
もちろん物撮りなどなるべく正確に写る事を心がけるものもあるのでしょうが。
今回みたいに写真に思いを載せたい、と言う場合(写真を撮るほぼ100%の理由だと思いますが)、
もっと積極的に現像も活用して、表現の幅を広げていけばよいのだと思いました。
といっても限度はありますよね。それに、好みといってもほぼすべての人に共通する好みもあるわけですから。
そういったバランス感覚も養いつつ、精進していきたいな、と思います。