【カメラアクセサリー】フィルムのデジタル化 – Nikon スライドコピーアダプター ES-1
前回は、フィルムスキャナー「Plustek OpticFilm 8100」を使った、フィルムのデジタル化についてお話しましたが。
今回は、別のアプローチでデジタル化する方法についてお話しようと思います。
Nikon スライドコピーアダプター ES-1
何かといいますと。
カメラレンズの先に取り付けるアクセサリーでして、白い乳白版のところにフィルムを差し込み、それをデジカメで写す!
というものなのです。
・・はい、正直なところ目からウロコでした(笑)。
フィルムスキャナーみたいに走査しながらスキャンするわけじゃないので、とっても速いし。
フィルムスキャナーみたいな専用の高価な機器を用意する必要がない。。
お値段も、3,000円ちょいととってもリーズナブル!
はい、買いました(笑)。
Nikon スライドコピーアダプター ES-1 と X-E1 を取り付けた場合の構成
早速買って、FUJIFILM X-E1 に取り付けたのがこちら。
元々この「Nikon スライドコピーアダプター ES-1」は、NIKON製品群(NIKONカメラと60mm純正マクロレンズ)を使った場合を想定しております。
筒の長さもそれを想定した長さになっております。
今回 FUJIFILM X-E1 を使うにあたって、レンズ仕様など色々異なる点がありますので、調整が必要となります。
そういう理由もあり、今回は「CARL ZEISS JENA DDR MC FLEKTOGON2,4/35」を使っております。
※なんだかんだ 寄れる FLEKTOGON は便利です
なお、標準レンズ「XF18-55mm」でもつなげる事は出来ますが、その構成については別の機会でご紹介したいと思います。
以下、左から右に向かって構成を書いていきます。
Nikon スライドコピーアダプター ES-1
左側に、乳白版があり、そこと筒の間にフィルムを差し込みます。
ただ、フィルムを直に差し込むと、フィルムを傷つける恐れがありますので、次の製品で保護しております。
スライドファイル マウント
今回実際に使ったものはこれではなく、紙製品のものですが。該当する商品がなかったので、これで。。
本来はフィルム1本(スリーブ)を1枚1枚きれいに切り取り、スライドで使うためにフィルムを挟み込む製品なのですが。
私の場合、スリーブのまま保存しておきたかったので、マウントを開いたまま2枚でフィルムを挟んで使いました。
KENKO レンズフード メタルフード ブラック KMH-49BK
ここから先は、以前宙玉レンズを使う記事でご紹介した内容と同じなのですが。
一応改めて紹介しますね。
このレンズフード、レンズ側は49mm、フードの先が52mmと、ねじ切りされておりまして。
上の「Nikon スライドコピーアダプター ES-1」のフィルター系が 52mmだったので、これをそのまま使いました。
CARL ZEISS JENA DDR MC FLEKTOGON 2.4/35(フレクトゴン)
オールドレンズです。寄ることが出来ます。
Pixco M42-FX/M
ヘリコイド機能付き M42→Xマウントアダプターです。
上のFLEKTOGON(フレクトゴン)はM42マウントなので、X-E1(Xマウント)に装着するためにマウントアダプターは必須です。
ヘリコイド機構もあるので、さらに寄ることが出来まして、今回もその機能を活かしております。
※上の写真でも、ヘリコイドを繰り出しているのが分かるかと思います。
FUJIFILM X-E1 (カメラ本体)
こちらは説明するまでもないですね(^-^;
Xマウント対応カメラであれば、どれでもOKですよ。
で、実際に撮ったもの
こうなります・・。
f/8で絞ったもの
ちょっと傾いているのはご愛嬌(^-^;
四角いギザギザした枠が映り込んでいますが、これはマウントアダプターです。
上の製品ではありませんが、ここで使ったのは紙製だったので、境目がきれいではないのです。
f/2.4(絞り開放)で撮った場合
周辺が荒れてますね。
開放で撮っちゃいけません。
f/22まで絞りこんだもの
今度はレンズやセンサー、フィルムの汚れが目立つ事に・・
ということで、f/8くらいで撮るのが一番良いかと思います。
補正が必要です
この画像を見て分かると思いますが、このままでは使えません。
トリミング
最低限必要な事ですね。
実際に写る範囲ギリギリまで大きく見えてくれればベストなのでしょうが、レンズの特性などいろいろある関係で、どうしても小さく写ってしまいます。
トリミングすると、元々1600万画素あったものが、1000万画素くらいまで下がるかと思います。
これはフィルムスキャナー専用機に比べたら大きく見劣りする点です。
※Plustek OpticFilm 8100では、9970×6750 ピクセルと、6000万画素にも達しております
露出調整、色調整
元々フィルムに写っているものを、デジタルカメラを通して写すわけですから、更なる色補正が入ってしまいます。
従いまして、カメラの設定で、まずは忠実な色合いが出るように調整する必要が出てきます。
今回のX-E1 では、ProNEG.Stdでカラー+1 で撮っています。
ホワイトバランスは撮った後に目で調整しました。
光源
これ大事でして。
「Nikon スライドコピーアダプター ES-1」を使う場合、光源が必要となります。
乳白版を通してフィルムに光を入れる必要があります。
今回テストしたのは日中だったので、太陽光をそのまま取り入れることができ、色温度も標準に近いもので出来ましたが、厳密に行うのであれば
三菱オスラム 20形色評価用蛍光ランプ
こういった色温度がしっかりしている色評価用ランプを使うべきだと思います。
カメラでホワイトバランスを設定する際に、こういったランプを使えば色温度を正しく設定できると思います。
・・・なんて、えらそうなこと言ってますが、私は使っておりません(爆)
まとめ
今回使った「Nikon スライドコピーアダプター ES-1」、純正品だけで使えば、トリミングもほぼ不要でしっかりと映り込むんだろうなと思います。
ただ、今回は規格外の使い方をしているので、本来の性能が出ていない点はご理解下さい。
手持ちの機材+αで、フィルムのデジタル化ができる事を紹介したく、急ぎ手持ち機材で試した、という事でご理解下さい。
※ES-1の製品評価がこれで下がっても困りますし
前回のフィルムスキャナー専用品と比べると、どうしても劣る部分は出てきますが、それでもお店で300dpi(300万画素)というユルいものに比べたら全然良いです。
お手軽ですし、かなり良い製品だと思います(アイディア商品ですね)。
おまけ Plustek OpticFilm 8100はスキャン時にピントずれを起こしているのか?
今回の件で、前回疑問に思っていた点が1つ解消されました。
今回の場合は、デジカメで直接フィルムに対しピントを合わせているわけですから、フィルムに写りこんだ内容を厳密にチェックできます。
で、結論は・・
フィルムには、すでにピンボケになったものが写っていました・・orz
Plustek OpticFilm 8100はピンボケしていません!無事容疑は晴れました!(笑)
となると、カメラ(CONTAX TVSII)のオートフォーカス機構に問題があるのか?となるのですが。。
普通に見るには十分なので、これがピンボケといってよいものなのかどうか、という判断はできないと思っております。
フィルム時代ではこれで十分だったのかもしれませんし、どんなに頑張ってもフィルムで撮るとある程度ぼやけたものになるのかもしれません・・・。
いや、写真展でフィルムで撮った作品を見ても、そういったことは無いので、そうなるとカメラ or 私の腕前の問題な気がしております。。
そうなってくると、CONTAX TVSIIではなく、手動でフォーカスできるフィルムカメラを使ってみたい、という衝動にも駆られてくるのですよね・・・困った(^-^;
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ニコンF3、ナチュレクラシカ、写るんですをメインで使っている者です。フィルムスキャナの購入を考えているので、参考になりました。フィルムの写真をもっと掲載してください!