ご存知の方も多いと思いますが、富士フイルムさんでは「Xセミナーズ」というものを開催しております。
そこでは使い方に関する基本的な説明に始まり、プロの写真家による写真撮影のレクチャー、カメラの貸し出し、参加者がXシリーズのカメラで撮った写真をプリントし講評まで行って頂ける、とても幅広く内容の濃いお得なセミナーを行っております。
実は私も過去参加させて頂いており、今ではこのセミナーがすっかりお気に入りになっております。
今回は4回目の参加でして、Xセミナーズ担当の方にも顔と名前を憶えられてしまいました(笑)
さて、今回は「現代スナップ」をテーマとした内容で、講師は「内田ユキオ」先生。
内田ユキオ先生は富士フイルム社発信の記事で知りまして、いくつか記事を読ませて頂いた事があります。写真に対するこだわり、真面目で丁寧な文章を書いている人だな、という印象を受けておりました。
おっきな会社で記事を書いている、なんとなくですが遠い存在の人なんだなぁ。そういう思いがあり、そんな人のセミナーを受ける、というのは非常に期待感がある一方、何か恐れ多いものも感じておりました。
また、スナップ写真についても正直よくわからないところがありまして。
スナップ写真について良くわかっていないのに、これから2週間の間に写真とって提出できるかな?という不安もありました。
なんだかんだ思うところはありながらも、参加当日はわくわくしつつ、まずはセミナー第1回目に参加してきました。
今回は12名ほど参加者がおりまして、驚いたことに大半が女性。男性は私を含め3名。今までは男性がメインだったのでちょっとした驚きでした。
そして応募者数が40名超、ということで私はラッキーな一人だったようです(笑)。
さて、今回の講師である内田ユキオ先生ですが。
この人はとってもトークがうまい人ですね。人を惹きつけるしゃべり方。モノや表現に対するこだわり、というものをとっても大事にしているような感じを受けました。
もう一つ、この人は感性で語る人なんだなー、というのがヒシヒシと伝わりました。構図とかピントとかそんなのは大事じゃない!みたいな(笑)
理屈ではないんですよね。理系畑の私とは大違い。ですがとっても魅力ある言葉でした。
・・と、人物評になってしまいましたが。。
今回のスナップというものを理解するために、内田ユキオ先生そのものを理解するのはとても重要だと思い書いた次第です。
そもそもスナップって何?という疑問に対し、言葉で説明するのは難しいな、と思ったのです。
セミナー冒頭でも出てきましたが、Wikipediaではこう説明されています。
撮影される人物が身構えている写真スタジオでの撮影や記念撮影などに対し、日常の緊張が取れた姿(カメラを意識しない姿)から撮影される人物の自然さ(による魅力)を引き出し、記録するものである。
でもこの説明だと、その辺にいる人を撮っちゃえばそれがスナップ写真なのかな?とも思えますよね?
でも内田ユキオ先生が撮った写真に、必ず人物が入っているか、というとそうではないです。誰も居ない喫茶店や食べ終わった食事、お花だけだったり、ほんと色々なんです。
でも、今回のセミナーで、なんとなく感覚的に理解した・・かもしれない?と思ったのは
日常の中で何でもないところから美を見出してそれを写真におさめたもの
なのかな、という事です。
良い例えだなと思ったのは(この通りに言ったのではなく私の言葉に直していますが)
「風景写真という事で山を撮る場合、富士山の写真を撮るのとその辺の名も知れぬ山を撮るのとでは、アドバンテージが違いすぎるが、スナップではそれがない」
「ポートレイトを撮るとき、知り合いに美人が多い写真家の方がズルイと思えてしまうが、スナップではそれがない」
「部屋にいても世界は撮れる」(スタイケンという写真家の言葉)
ということがスナップとそれ以外の違いなのかな、という事です。
ただ、これだけだと「自分が良いと思ったものを何でも撮ればいいのでは?」になってしまいます。
もちろん間違ってはいないのでしょうが、撮った写真を誰に向けて見せるのか?も考える必要がある、という事も仰ってました。
「日記」「手紙」「小説」この3つを例に出して説明されましたが、みせる相手に満足してもらうのであれば、独りよがりの美ではいけないんだろうな、とここは自分なりに解釈してみました。
そりゃそうですね(笑)。でもそれはとっても難しい。。
それと、Wikipediaの説明にもありましたが、やはり日常が主体になりがちなので、どうしても無関係な人は写りがちになりますよね。
そういった人たち含め、全ての人様に対し絶対に迷惑をかけてはいけない、というのはスナップなど写真撮影はもとより、全ての行動においての基本だろうとは思いました。
結局のところ、
・きれいな風景や人など、誰が見ても美しいというものだけが写真撮影じゃないんだよ
・日常の中でも美しいとおもえるところがあれば、そういったものも積極的に撮っていきましょうよ
ということで撮影の対象を限定しなくなったものが、スナップというものじゃないのかな、と思ったわけです。
そうそう。「現代」というところの説明が抜け落ちていました。
昔はカメラはとっても重くて持ち運びも大変だったので、上でも書きましたがどうしても対象となる被写体は「誰が見ても綺麗なもの」でした。
今はカメラも小型化され、しかもデジタルになって使い方も簡単、何枚とってもフィルム代はかからない、暗いところも簡単にきれいに写せる、という恵まれた環境になったので、日常のなにげないシーンも被写体として選べるようになりましたね。
という事だったかな、と解釈しております。
と、写真初めて間もない人間の解釈なので、全然違うかもしれません。
もし内田ユキオ先生がこれ読まれて大激怒されたら・・・ゴメンなさい(汗
とまあこんなかんじで自分の中で少しでも身になるように、と思いまとめてみたつもりでありますが。
問題はこれから2週間ですね。果たしてスナップと呼べるようなものが撮れるか・・まったく自信ない(汗