【XPL】「プリントの総て」セミナー参加レポート後編【プリント】
前回からの続きです。
XPLで行われました「プリントの総て」というプリントセミナーに参加しましたので、そのご紹介とレポートをさせて頂きます。
プリントの流れ
お店でプリントしてもらう場合に、どのように依頼すればよいのか教えて頂きました。
補正
ざっくりと言うと。
1.補正無しでキャリブレーションした画面と同じ色でプリントできるところを探す。
2.希望の補正を注文し(手動補正)、それを喜んで受け入れてくれるところを探す。
3.希望に沿った内容でプリントしてくれるところが見つかれば、マイショップが見つかった、という内容です。
※詳細はセミナーで(笑)
補正と言っても、結局はレタッチ作業ですから。
それがうまくてプリントが正確なところを探しましょう、という事ですね。
トリミング
印刷用紙によっては左右が切り取られる、という事も起き得ます。
一眼レフなどのデジカメで標準的なライカ版やAPSは、縦横比(2:3)ですが。
A4(1:√2 ≒ 2:2.8)、六切(4:5)、L版(3:4)
と比べ縦横比が違うのです。
トリミングされると困る写真であれば、「内接(ナイセツ)」で、といえば縦横どちらかにあわせて全体がプリントされるように調節してプリントしてくれます。
「フチアリ内接」と言えば、ほどよいかんじでフチ(余白)を作ってくれます。
他にも、2:3に近い形の用紙(例えば六切りワイド、四切ワイド)というものもございます。
インクジェット印刷の流れ
ご自宅できれいに印刷するためにはどうすればよいか、教えて頂きました。
まず大前提ですが。
レタッチ作業をするしない関係なく、前回書いた通りモニターのキャリブレーションは必要です。
プリンター側でもある程度色調整が出来るようになっているかと思いますが、調整するための基準である、パソコンのモニターがちゃんとした色を出せていないと調整しようがないためです。
ただ、モニターでキャリブレーションが出来ているにもかかわらず、どうやってもプリンターの出力結果が違う、という場合は。
そのプリンターはおかしい、という事になりますので、素直に写真印刷に適したプリンターに買い換えるなどしてください、とのことでした(^-^;
上がそれ。KGサイズです。
下は、今回のセミナーで頂いたプリント(2L)です。
想像していたより合っていたのは意外でした( ´∀`)bグッ!
ただ、厳密にみると色々と出てきますね。
それと。
オマケ・・というか、これはこれで重要な情報を教えて頂きました。
フチなし印刷はお勧めしない
フチなし印刷をするために、フチの外・・つまり用紙が無いところにもインクを吹き付けているわけなので、用紙からはみ出た部分に付いたインクをどこかに溜めておかないといけないのですが。
それが満杯になると「もう印刷できません!」となるそうです。
そうなると、そのプリンターは買い替え、となるそうです。。
※どこのメーカーだとここでは申せませんが・・
恐ろしい話ですが、言われてみれば確かにその通り。
少しでも長持ちさせたいのであれば、フチなし印刷はやらない方が良いとのことでした。
毎日使わないとダメ
普段使わないと、ノズルがインクで固まってしまうから、というのがその理由です。
当然プリンター側では定期的にノズル掃除をしていますが、限度がありますし、やはりインクも化学薬品という事で劣化が起き得ます。
使わずに置いておくと、印刷品質も落ちてしまう、という事でした。
プリント難民
デジタルカメラの普及で、プリントせずにPC上で見て終わり、というスタイルが増えてきました。
そのため、プリント店も十分な利益をあげられず廃業に追い込まれるようになってきました。
そういうご時世、良いお店を選ぶ方法について、上で説明した「補正」含めいくつかポイントを教えて頂きました。
「プリントされた用紙をチェックする」という内容もございました。
お店によっては印画紙じゃなく、インクジェットプリンターや昇華型プリンターを使っているところもあるそうです。
品質や保存性に差が出てきますのでご注意を。
近くにお店がなければ、ネットプリントを活用する
最近はインターネットがすっかり生活の一部となってしまいました。
プリントについてもまた然り。
お店で直接依頼せずとも、上のような指定を行ってくれるところがあるので、そういったところを探すと良いとのことでした。
もちろん写真小屋山ちゃんでもネットプリントを行っておりますので、ぜひご活用下さい。
自分で頑張って印刷する
今の私の様になんでも自分で頑張ってみよう、と思っている人ですね。
繰り返しですが、モニターキャリブレーションは最低限行う。
そして自分でレタッチし、そして画面と同じ内容で印刷ができるプリンターを用意して印刷に励んでください。
注意点は、「目が痛くなる写真」にならないように、です。
派手な色が好みの人はより派手になるようになっていくし、地味な発色が好みの人はよりそうなっていく。
人間は今の環境に慣れてしまう生き物なので、知らないうちに世間一般の常識から外れてしまわないよう(写真で言うと彩度上げすぎ、といったような目が痛くなる写真にしないよう)、注意してくださいね、という事です。
その他
他にも次のような事をはじめとした、色んな情報を教えて頂きました。
- プリントにするとよりよくなる写真、そうでもない写真
- モノクロ写真の現像について
- RAW現像しないといけない写真ではダメ(JPEGのみでOK)
- レタッチ(現像)で色に関し特に意識すべき点
- デジカメ液晶は信用してよい?
- 撮影時のカラーチャート活用方法
- プリント裏側の刻印について
- 現像に関する裏話
- オススメな写真屋さん(山ちゃん以外に)
特に最後の「オススメ写真屋さん」については、重要ですね。
自分で足を運んで写真屋さんを開拓していってもよいでしょうが、やはり写真文化の向上というところで情報交換が出来たのは大きな成果です。
ただ、このブログのようにネット上で不特定多数の方に見られる場所での情報交換はしないでおきましょう。
営業妨害、ステマと言われたくはありませんから(苦笑)。
お終い
セミナー終了後、山ちゃんこと山本さん、そして主催者の田辺さん、そして皆さんとお話をしましたが。
気が付いたらさらに1時間も過ぎておりまして、楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。
プリントのススメ
写真って撮ってスマホやPCで見せてお終い、じゃないんですね。
それをPCやスマホで見せ合うのももちろんOKですが、それだとその場限りのやり取りで終わってしまいます。
プリントしたものは、その場にずっと残ります。
日常の中、たとえばテーブルの上に飾るとか、変な話トイレの中に飾っておくなんてこともアリ。
それだけで話のネタにもなりますし、日常を彩るものにもなってきます。
私も何枚かプリントしたものを飾っておりますが、やはり普段目にする場所に写真があると、写真に対する思い入れも変わってきます。
それに、どうせプリントするなら長持ちしてきれいなものにしていきたいですよね。
私みたいになんでも自分で、とこだわる人じゃなければ、お店でプリントが絶対に楽で安上がりでしょうし。
※私も本音を言うと近くによい写真屋さんがあるといいな、と思っているのですが。。聞いたけど近くには無さそうなのですよね。。まさにプリント難民(苦笑)。
お気に入りの写真屋さんが出来ればシメたもので。
写真に関する色んな情報を得られたり、アドバイスを受けられたりと、写真をきっかけにより楽しみかたが広がってくるのではないかと思います。
そうそう。
私の場合たまにプリントするだけで、しかもあまり撮った写真に自信がない人なのですが。
そんな人がプリントするときにあれこれプロの方に指定するなんてできませんよ(笑)。
なんて事を言ったら
「そんなこと全然気にする必要ないですから気軽に来てくださいね」
と温かいお言葉をかけて頂けました。
一方では、とある有名なプロラボで「フォトコンテストに出すもの以外はお断り」と一蹴された方もいたそうで。。
そんな事言われたら、私だったらかなりヘコんでしまいます。。
そういうところに巡り合わないよう、良い写真屋さんをみつけられるといいですね。
XPL→X Photo Laboratory
今回も田辺さんにはいろいろとお世話になりました。
セミナー後、他にどういったものを行うのか聞いてみましたところ、フィルムカメラを使ったものや、風景写真、ポートレイト、スナップ、初心者向けのもの、など様々なものを企画されておりました。
こちらに一覧がございますので宜しければご覧ください。
2月のイベント
また、今回のプリントに関するもので、私があったらいいな・・と思っていたものが
「プリントしたものを飾る」。
田辺さんご本人も考えていたそうで、私が言おうと思っていたら先に話をされておりました。
実際にセミナーになるかどうかはわかりませんが、そういった新たな試みを企画されているそうで、実現することを非常に楽しみにしております。
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他者様のブログ記事がございます。よろしければご覧ください。