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    Categories: FUJINON XF35mm F1.4X-E1カメラレンズ写真

【三脚】石神井公園でピンブレ写真を撮り直す

以前石神井公園でお散歩しながら撮った写真をご紹介しました
その中で、景色は良かったのに明らかに撮り方に問題があったものがありまして。
それが悔しかったので日を改めて撮りに行ったのです。
今回は何を改善したのか、など撮り方について語っていこうと思います。

まずはお写真をご覧ください

前回ご紹介した写真と、今回撮り直しに行った写真を、まずは2枚ご覧ください。

前回のもの


X-E1 + XF35mm f/8 SS1/150 ISO800

今回撮り直したもの


X-E1 + XF35mm f/5.6 SS1/200 ISO800

違い

分かりやすいところから書くと。

  • 構図
    少し左側の木(メタセコイア)を中央に寄せてバランスを変えています。元は奥に抜ける箇所を中央にしていたのですが、メタセコイアを見せたいというのがあり、配置を変えております
  • 立体感
    小さい画面だとわかりづらいかもしれませんが、でも立体感を感じませんか?
    特にメタセコイアの葉と、その奥の木々で。
    これは全て、ピント合わせの結果なのです。

ピント合わせ

パッと見分かりづらいかもしれませんが、今回重視したのが以下の点です。

ピント位置(ピントの合う範囲の基準となる距離)

前回は、奥に抜けた位置。今回はメタセコイアの葉(画面中央から少し上に位置する細長い葉)です。
前回も同じ位置に合わせたつもりですが、AF任せにしてしまったため、後ろに抜けてしまったようです。
正確なピント位置合わせのため、きちんと確認すべきだったのでしょうが、それを怠った結果が前回のものです。
これは、拡大表示してみるとよくわかります。

上が前回撮ったもの。下が今回撮ったものの拡大写真です。

前回のは、メタセコイアの葉の部分がボンヤリとしていますが、今回のは細長い針のような葉が認識できるくらいになっています。
もちろん画素数の問題があり、葉1枚1画素、というレベルになっているので、どうしてもモヤモヤ感は残りますが、これはカメラの性能の限界なのでしょうがない。
それに、水面を見るとわかると思いますが、前回に比べ今回の写真は波が立っています。つまり風があったわけで、当然それによって枝も常に動いています。
それにもかかわらずピント合わせによってここまで改善されるわけです。

ある程度距離があるし、絞っているのでどこにあわせても同じに思われる方もいるかもしれませんが、実際は全然違うのです。当然写りにも影響するのです。

絞り値(被写界深度と解像度)

前回は f/8 、今回は f/5.6 と若干ですが絞りを開いております。
パンフォーカスというとf/8から、みたいに考えておりましたが、絞りすぎると今度は回折現象が始まってしまいます。
特に私が使うX-E1は、センサーサイズがAPS-Cということで、フルサイズセンサーやフィルムカメラと違い、回析現象が出やすくなります。
解像度にもよるのでしょうが、f/8でも回析現象が始まる、と言われております。

また、今回使っているXF35mm F1.4は開放でも素晴らしい写りですが、性能のピークはf/5.6くらいなのだそうです。
※以前そんなことを示したレビューサイトの記事を見た記憶がありまして。
それが正しいという仮定のもと、全体にピントのあう絞り値のうち、値の小さい方を探した結果f/5.6になったわけです。

露出

前回は、ハイライトが確実に飛ばないよう露出補正を-1evくらい下げ、そこからRAW現像時に+2/3evに上げています。
今回は、撮る時点で露出補正を行い(正確には露出マニュアルでシャッター速度と絞りを変えていき)、ハイライトがギリギリ飛ばないところで露出を決定しました。

とはいっても、コントラスト(明暗差)の激しい被写体なので、シャドウはどうしても暗くなります。
そこでシャドウを底上げしております(シャドウを明るくしたわけです)。
シャドウの底上げについては前回と同じですが、前回は必要以上に暗くして撮っているので、今回は持ち上げ幅が減っています。結果、ノイズ対策が出来るわけです。

三脚使用(手ブレ防止)

これは言わないとわからない内容ですが。
前回は手持ち、今回は三脚を使用しています。
シャッター速度が、前回の1/150,今回の1/200とどちらも十分な気がしますが、今回の被写体のように1ピクセル単位で写りこむ場合(空間周波数が高いというそうですが)、ちょっとした手ブレが大きな影響を及ぼすとのことでして。
じゃあ、という事で、三脚を持ち出して、しかもシャッターはタイマーを使って2秒後に写るようにして、極力手ブレをなくすようにしました。

ちなみに今回使った三脚はこちら

SIRUI 三脚 5段 小型 雲台セット カーボン T-1205X+G10X

トラベル三脚で、そこそこ大きい割には小さく畳めてとっても軽い便利な三脚です。
この三脚についてはこちらの記事にも書いてあります

大事な点

上で挙げた違いのうち、今回私の中で特に大事だったと思ったのは次の2点です。

  • ピント位置を正確に合わせた
  • 手ブレを防ぐために三脚を使用した

これらはピントに関するもので、これは後でどうとでもなるものではありません。
露出や構図ももちろん大事ですし、後で変えることは出来ませんが、変な話、逃げ道を作ることは出来ます。
たとえば、構図であればトリミング、露出であればRAW現像。
でもピント合わせだけはどうにもできません(ライトフィールドカメラを使う、というのはナシでね)。

三脚の有用性

特に三脚については、風景写真を撮る場合特に大事なんだな、と意識しました。

正直三脚って人の多いところでは嫌われますし(三脚使用禁止と言われている場所も多いですし)、またかさばるので好きじゃありません。

でも、今回の件でもう少し三脚を積極的に使ってもよいかな、と思ったのです。
それに、三脚立てて写真を撮るようになると、不思議と気持ちも落ち着くものでして。
上の写真を撮るときも、落ち着いて考えながら撮る事ができたのです。

今までがスナップ的な撮り方でしかなかったので、落ち着いて考えながら撮れていなかった気がするのです。
後で見返して、「ああすればよかった」「ここはこうすれば・・」みたいなことをいつも思っていたわけです。

せっかく良い三脚を持っていることだし、もっと積極的に使うべきだな、と思いました。
※もちろんマナーは守って、ですよ(笑)

Mr.X : 40代のおっさんです(汗 エンジニアを生業としていますが、休みの日はカメラを持ってお出かけする日々を過ごしております。 愛機は「FUJIFILM X-E1」。 2013年春に旅行に行くのを機に買ったのがきっかけで、それ以後写真を撮る楽しみにどっぷりハマっております(笑)。 下手の横好きですが、少しでも写真の腕前を上げたく日々精進しております。