ここ最近ハマっている Soratama 72 ですが、これを使えるようにするためには、接写ができるようにしないといけません。
接写が出来るよう試しに購入したのが、「接写リング」と「クローズアップフィルター」の2種類ですが、実際に使ってみるといくつか違いが見えてきまして。
せっかくなので、その違いについて分かる範囲で説明しようと思ったのが今回の記事です。
比較に使用した製品について
今回比較に用いた「接写リング」と「クローズアップフィルター」。
それぞれについて具体的な製品と特長について、簡単に説明したいと思います。
接写リング – マクロエクステンションチューブ MCEX-16
こちらは、FUJIFILM社 Xマウント用カメラアクセサリーの一つ「マクロエクステンションチューブ MCEX-16」、発売が2014年11月の製品です。
FUJIFILM社 Xマウントレンズ専用の製品で、それ以外のマウントでは使用できません。
※もちろん、各社それぞれ専用マウント用に同様の製品を提供しております
この製品は、カメラ本体とレンズの間に入れる筒で、「中間リング」とも呼ばれています。
これを入れることで、より近くにピントを合わせる事ができるようになります。
※XF35mm 1.4 と MCEX-16 の組み合わせで試した記事はこちらにございます
クローズアップフィルター – KENKO MCクローズアップレンズNo.10
カメラアクセサリーで有名な、Kenko Tokina社が提供しているレンズフィルター製品の一つで、レンズの前に装着するかたちになっています。
レンズの前に拡大レンズを付けることで、撮影距離を短くすることができるようになります。
製品名のNo.10 というのは、この製品単体の撮影距離が10cm(1/10m)だよ、というのを意味しています。
※でも、レンズ含めた撮影距離ではありませんのでご注意を。計算方法はあるのですが面倒なので別の機会で説明したいと思います。
こちらはレンズフィルター径さえ合っていれば、レンズやカメラメーカーを問いませんし、値段も安いです。
構造上の違い
簡単に言うと、
・前者はレンズとカメラ本体の間に挟む筒で、マウント毎に専用の製品がある
・後者はレンズの先に着けるもの(レンズ)で、フィルター径さえ合っていればメーカー等は問わない
です。
今回使ったレンズ
FUJIFILM XFレンズ FUJINONXF18-55mm
拡大率の比較
まずは、どれくらい拡大できるようになるのか、それを示したのが次の画像です。
※画像クリックで拡大画像が表示されます
左から右に、
1段目が MCEX-16(接写リング)で焦点距離を変えたもの(18mm , 23mm , 35mm , 55mm)。
2段目が MC10(クローズアップフィルター)で焦点距離を変えたもの(18mm , 23mm , 35mm , 55mm)。
3段目はオマケですが、接写が出来る FLEKTOGON2.4/35(焦点距離35mm)で撮ったものです。
被写体は、HELIAR 40mm F2.8です。
「HELIAR」の文字が刻まれている黒い箇所の直径は約4cm。
センサーサイズの横が2.34cm なので、HELIARの半分が画面一杯に写ればほぼ等倍、HELIAR全体が入れば、ハーフマクロと同じ拡大率(1/2)という計算になります。
考察
これをみて面白いな、と思ったのが。
1段目の接写リングは 広角側の方が大きく写り、望遠側に行くほど小さくなる、という点。
普通は逆ですよね。
2段目のMC10(クローズアップフィルター)のように、望遠側に行くほど大きく見えるのが普通だと思います。
これは、接写リングだと、焦点距離が近い方が寄れる、という特性に因ると思います。
焦点距離から来る画角の違いよりも、接写できる距離(最短撮影距離)の違いが大きく出たという事です。
ただ、焦点距離18mmの場合は、近寄りすぎてレンズが被写体スレスレの距離になっています。
こうなると、レンズ自体が被写体の影になって写りに影響が出ますので、実用的ではありません。
接写リングでいかに大きく撮るかを考える場合は注意が必要です。
続きます
この実験、本来ここで終わる予定でしたが、実験しているうちに他にも気が付いた点が出てきました。
面白いので、これについても追ってご紹介していきたいと思います。